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第26話 小さな会社の働き方改革

本日のお客様 金属加工会社の社長

資金繰りのご相談に見えました。

 

なるほど。確かにきつい状況ですね。仕事はあるのに単価が低くて、人手が必要なのに

雇うお金がない。残業ばかりさせられないし・・。そうですよね。

社会保険が厳しいのですね。よくわかります。給料を上げたくても社会保険のことを考えると躊躇してしまう。本当に、それは中小企業の社長の本音だと思います。

そもそも社会保険制度については私も不満に思っています。

社長一人の会社でも給料が出ている以上は全社加入を強制して、会社に半分の負担を強要して。従業員の為。企業の社会的責任たる相互扶助。年金の資金源問題。わかるのですが、大企業から零細企業まで、すべて同じ条件で強要されてもきついものがありますね。とはいえ、従わざるを得ない訳ですから。

今、人手が必要なお仕事は、例えば主婦の方でもできるようなお仕事ですか?

それならパートを募集してはいかがでしょうか?

世間では、「扶養家族から外れたくないから」とか「社会保険に加入したくない、またはさせたくない」だから「パートを希望するもしくは募集する」と何だかそれがいけないことのように言いますよね。でもそうではなくて、限られた時間働きたいと思っている主婦は多いと思います。もちろん家計の足しということもありますが、母でもない、妻でもない。自分の力を発揮できる時間が欲しい。職場に行って、自分の机があって、責任を持たされて短時間でも一生懸命働く。ママ友では無い、仕事の仲間ができて緊張感と達成感。それがある意味心のバランスを整えてくれる。

そこで大事なのは、会社側、社長の考え方です。

「パートさん」と思うから何だか臨時的な腰掛的なイメージで捉えてしまうのです。

そもそも「パート」とは「役割・分担・職務」。「パートタイム」とは「短時間勤務」ということ。従って「短時間務めてくれる正社員」という考え方もありではないでしょうか?

ある会社では、パートタイムで働く社員には、社会保険に加入できない分、それに代わる福利厚生を充実させている会社があります。中小企業が生き残っていくためにも「働き方改革ちょっと検討してみてはいかがでしょうか?

 

今回の肝

私の事務所にも週3回午前中だけ働いてくれるスタッフがいます。時間は短いですが、

立派な戦力です。お客様も彼女の勤務日程に合わせてお電話をくださいます。いつも時間の許す限り、ぎりぎりまで仕事をして、飛んで帰ります。母は強し!

女性の社会進出を進めていく為には、働く側が短時間でも責任と社員意識をもって会社に貢献することと、それを支える企業側の意識改革が必要なのだと思います。