studioM

第6話 銀行と良いお付き合いをするために知っておきたいこと その1

本日のお客様 卸売業の社長と息子である部長の親子

銀行に跡継ぎのことで指摘を受けているそうです。

 

こんにちは!いらっしゃいませ!

本日は息子さんとお二人で、どうなさいました?

銀行が口出ししてくると。決算数字は悪く無いですよね~。で、銀行は何だと?

なるほどね!事業承継を気にしているのですね。そろそろ社長交代をと。

そうですよね~。大きなお世話ですよね~。まだまだ息子には任せられないと・・。

イヤ!まーまー!まーまー!部長もほら!どーどー・どーどー・・

では私から質問です。部長はお父様の会社を引き継いで経営者としてやっていく覚悟はありますか?そうですか。あるのですね!

では、社長に質問です。いずれは息子さんにこの会社を引き継ぐおつもりはあるのですか?

そうですか。あるのですね!では、この話、急がなくてはなりませんね。

事業承継をする場合、後継者候補を決めて育てるためには10年かかるといわれます。

社長10年後は幾つになられますか?

創業以来会社を率いてきた社長にしてみれば、息子さんが頼りなく見えるのもわかりますが、本当に育てようとするのであれば、社長が元気なうちにしっかりと育てていかなくてはなりません。まずは、社内や取引先に会社の後継者が誰であるかを明確にすることが大事です。周りもそうですが、後継者本人の気持ちも変わります。銀行もそれで一安心なのです。若い世代に引き継いでくれれば、また長いお付き合いができるということ。本音は、保証人を引き継いでくれる人が決まっていることが安心なのです。

そして時機を見て、社長の肩書を引き継いでください。もちろん、社長は会長として残られても結構ですよ。ですが、あくまでも新社長の相談相手として、経営は新社長に任せてください。名前だけの継承で、実質的権限は前社長が握っているという形を銀行は一番嫌います。株の持ち分についてもそうです。銀行としては会社の代表者が51%以上の株式保有をしていることが望ましいのです。株の件につきましては、大事なところですから改めてお話するとして、とにかく今日は、後継者が決まったということです!めでたい!!

社長!おめでとうございます!乾杯しましょう!!

まきちゃ~ん!ビール持ってきて~!!

 

今回の肝

代表者が高齢になってくると、後継者がいるかどうかは銀行が最も気にすることの一つです。会社の存続に影響するからです。後継者を定めるということは経営者の最も難しい

仕事です。しかし後継者が見つからないという悩みを抱える経営者は増えています。まず身内に限らず、会社の未来にとって「この人!」という人材見つけたいものですね。